2017年7月号

社長からのLove Letter 新創業第3期(17年度) 7月号

『鈴木清一の功績』

先日、高松三木倫理法人会と言うところで40分ほどのスピーチをさせて頂く機会を頂き、「祈りの経営 鈴木清一」というタイトルでお話をさせて頂きました。
社内では、何度も創業者のことをお話ししていますが、外部の方に鈴木会長のお話をするのは初めてで大変難しかったですが、発表の準備をする中で改めてその偉大さを振り返ることが出来ました。  

彼の客観的な実業界での業績は、ケントク時代以前は蝋(ろう)というその時代の重要なマテリアルの専門家として戦争前後の物資不足常態の中、様々な有為素材を開発した事でしょう。研究熱心だった鈴木清一は人知を集め、工夫を重ね「URワックス」という代用蝋を発明します。またその成功で得た資金を有効に使い、航空機用の切削油の開発や、「ケントク」の代名詞とも言えるヒット商品「ビキーナ(家庭用艶出しワックス)」を世に広めます。日本の特殊蝋第一人者と言われるほど、技術屋、モノづくりの人という側面の評価が強かったようです。
それから皆さんご承知の通り、昭和34年にエバンズ博士と出会いから、そのご縁でカナダのメンデルソンさんを紹介され、ダスキンの原点となるダストコントロールシステムの基礎知識を得ます。また同時期にアメリカのジョンソン社との資本提携に失敗し一からの出直しとなりますが、ケントク新生舎の働きさんの支援を受け、昭和38年にダスキンを創業します。そこから現代社会にも通じる大きな革新を一つひとつ成し遂げていきます。  

第一は、もちろん「ダストコントロール商品の開発」。主婦の家事労働負担の軽減に寄与すると同時に、日本ダストコントロール協会という業界団体が存在するように、一つの産業分野をゼロから生み出したことになりますね。
2つ目は、「レンタルシステム」の採用。清掃用品という日用品を賃貸商材として販売したことは、今の消費者の「所有しないライフスタイル」という感覚にマッチする、「何でもレンタル」時代の先駆けとなりました。
3つ目は、「フランチャイズチェーンシステム」の導入。当時アメリカでは既にあったこの流通組織を猛勉強し、日本で初めて店舗展開に採用。全国的なFC網の構築に導いたことは、現代の日本経済をけん引するコンビニ等サービス産業各社に先例として多大なサジェスチョンを与えています。また、そのFCビジネスを複合化し、「コングロフランチャイズ」と言われるように一つの本部が加盟店に複数の事業機会を与えるなど、アメリカのシステムを凌駕するほどのしくみに作り上げたことでしょう。
4つ目は、今日の政府が「女性活躍社会」を重要方針の柱の一つとしていますが、この点でも女性活躍の草分け的企業として、多くの女性に明るくイキイキと働ける就労機会を与えたことも忘れてはなりません。
5つ目は、全く異業種のミスタードーナツというファストフードビジネスに挑戦したこと。マクドナルド、KFCと並ぶアメリカンフードを日本に紹介し、圧倒的なシェアを持って成功させたことは偉業と言わざるを得ません。  

祈りの経営、道と経済の合一を唱え、信仰に基づいた独自の精神世界を構築し、その生きざまを通して多くの人に深い影響を与えたに留まらず、経済人としてもその先駆的試みがこの国にもたらせた恵みは決して小さくないのではないかと思います。
改めて鈴木清一の遺徳を顕彰し、その志を引き継ぎ、ダスキンブランドの発展に寄与していきたいという思いを強めた経験となりました。

ありがとうございました。合掌